大阪大などの研究チームは、日本の月探査機「かぐや」が撮影したクレーターの観測画像などから、約8億年前に多数の隕石(いんせき)が月面に衝突していたことを突き止めた。隕石は地球にも降り注ぎ、大規模な環境変動を引き起こした可能性がある。論文は22日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に掲載される。
大阪大の寺田健太郎教授らは、かぐやの撮影データから直径が20キロ以上ある月面のクレーター59個の形成年代を分析。このうち、直径93キロの「コペルニクスクレーター」など8~17個の年代が一致した。同クレーターは、米アポロ計画で持ち帰った試料の分析から約8億年前に形成されたことが分かっており、この時期に直径数キロ~10キロの隕石が相次いで月面に衝突したと考えられるという。
iPS細胞から子宮頸(けい)がんを攻撃する免疫細胞を作製したと、順天堂大学などのチームが発表した。マウスで効果を確認したという。チームは人への応用も検討している。
子宮頸がんの多くはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で発症する。20、30代の子育て世代でかかることが多く、進行も速いため、「マザーキラー」とも呼ばれる。
チームは健康な人の血液からHPVを攻撃する免疫細胞をつくり、それをiPS細胞に変えて増やしてから、再び免疫細胞に変化させた。HPVを攻撃する免疫細胞は血中からわずかしかつくれず、増やすことも難しい。そこで一度iPS細胞にすることで大量作製を可能にした。
マウス実験では、血液からつくった免疫細胞よりも、iPS細胞からつくった免疫細胞の方が、がんを小さくする効果が高いことが確認できたという。
コロナ禍による医療機関の経営難が深刻な問題となる中、2020年の夏のボーナスを昨年より引き下げた医療機関が約3割に上ることが、日本医療労働組合連合会(医労連)の集計で分かった。
医労連は、加盟する医療機関を対象に2020年の夏のボーナスを尋ね、6月30日までの回答を集計した。回答した338機関のうち、115機関(34%)でボーナスの額が昨年より引き下げられていた。「全く支給しない」と答えた医療機関も2つあったという。
医労連によると、ボーナスを減らす最大の理由は「コロナ禍による外来患者や入院患者数の減少、感染予防対策のための諸経費や人件費の増加」。東京都や大阪府など、新型コロナウイルスの患者数が多い都市部を中心にボーナスカットの影響が大きく出ているという。
アメリカの新型コロナウイルスの1日あたりの感染者数が6万3000人を超え、再び過去最多となりました。入院患者も増えていて病床の不足も懸念されています。
アメリカの1日あたりの新たな感染者数は9日、6万3247人で再び過去最多となりました。南部フロリダ州では、9日の感染者数が1万人を超え、新たに入院する患者の数も過去最多となっています。また、アリゾナ州では陽性率が27.4%と、検査した人の4人に1人が陽性となっていて、病院のベッドも9割近くが埋まっています。
現地メディアによりますと、ミシシッピ州の5つの病院で集中治療室の受け入れ上限に達したほか、複数の州で集中治療室が満床になる病院が報告されているということです。
白 善※(※火ヘンに華)氏(ペク・ソンヨプ=韓国の元軍人、朝鮮戦争の英雄)韓国メディアによると、10日、持病のため死去、99歳。
日本の植民地時代に現在の北朝鮮西部・平安南道で生まれ、満州国で軍官学校卒業後、抗日ゲリラ掃討部隊に配属。終戦後は北緯38度線を南に渡り、韓国で軍創設に尽力した。朝鮮戦争(1950~53年)では数々の戦闘で功績を挙げ、陸軍参謀総長や韓国陸軍初の大将に昇進。「朝鮮戦争の英雄」と呼ばれ、米軍との関係も深かった。
軍退役後は中華民国(台湾)やフランスなどの大使を歴任。朴正煕政権で交通部長官を務め、70年の日航機よど号ハイジャック事件の対応にも当たった。