北方四島で長い間、生息が確認されていなかったエゾシカが国後島で生息していることが、ビザなし専門家交流で訪れた「陸棲(りくせい)哺乳類調査専門家交流訪問団」の調査で分かった。北海道では激増したエゾシカによる農林業被害や生態系への影響が深刻化している。団長を務めた大舘智志・北海道大学助教は「小さな国後島ではひとたび急増すると、植生の破壊が一気に進みかねない」と話し、日露による共同モニタリングの必要性を訴えた。
愛知、三重両県を中心に全国で5000人以上の死者・行方不明者を出した伊勢湾台風の上陸から60年となる26日、名古屋市で慰霊祭が開かれた。
式典では、河村たかし名古屋市長らが黙とうし献花、犠牲者の冥福を祈った。式典は毎年開催され、今年で60回目。
市長は式典後、「当時を知る人が減っている。市の普及啓発活動で浸水域などを示し、一人の犠牲者も出さないようにしたい」と述べた。
ドイツの古代の複数の墓から見つかった吸い口のついた変わった形の土器が哺乳瓶であることを、英独の研究チームが突き止めた。土器から家畜の乳の成分が見つかった。研究チームは離乳時の補助食として子どもに与えたのではないかとみている。26日付の英科学誌ネイチャーに論文を発表した。
欧州では吸い口の付いた土器が新石器時代の紀元前5千年以降、出土している。吸い飲みのような形や、動物をかたどった土器など変わった形をしているが、これまで使い道がはっきりわかっていなかった。
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」8号機を載せたH2Bロケット8号機が25日午前1時5分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。約15分後にこうのとりは予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。
当初は11日に打ち上げを予定していたが、直前に発射台で火災が発生し延期された。打ち上げを担当する三菱重工業は、ロケットエンジンから垂れた液体酸素が発射台の耐熱材に掛かり、静電気が発生して出火したとみて対策を施した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、小惑星りゅうぐう上空にいる探査機はやぶさ2から地表に向け、小型ロボット「ミネルバ2」を10月3日未明に放出すると発表した。小型ロボの放出は3台目。はやぶさ2の小惑星での作業はこれで終了となり、地球への帰還準備を進めることになる。
別の小型ロボ2台は昨年9月に小惑星表面に着陸し、表面の写真撮影などを行った。3台目ではりゅうぐう内部の密度分布の測定などを行う予定。装置の一部に不具合があり、高度約1キロからゆっくり着陸させるため、数日程度かかる見込み。